1.費用を節約できるインターネット出願のしかた
個人の場合、
一番費用の掛からない特許出願方法は
自分のパソコンでインターネット出願する方法です。
準備に多少手間はかかりますが、
自分で全てでき、費用も節約できるのでオススメです。
1-1.インターネット出願事前準備
準備するもの
・パソコン
・インターネット環境
・ICカードリーダライタ
・住民基本台帳カード(電子証明書)
・電子出願ソフト
パソコン、インターネット環境は普段使っているもので問題なしです。
ICカードリーダライタは、「住民基本台帳カード」に対応しているもので、確定申告をインターネットで行うe-taxにも使用できるタイプのものを用意します。
各自治体で使用できるICカードリーダライタの種類が違うので、下のサイトを参考に選定して下さい。
公的個人認証サービスポータルサイト
上のサイトは下の電子出願ソフトサポートサイトで紹介されている公的なサイトです。
電子出願ソフトサポートサイト
自分の場合は「SHARP 接触型ICリーダライタ RW-5100」を選びました。
確か3,000円程度だったと思います。
同時に、公的個人認証サービスポータルサイトより電子証明書の内容を確認したり、行政手続き等を行うときに必要な「利用者クライアントソフト」をダウンロードしておきましょう。
インストール方法や設定は先ほどの公的個人認証サービスポータルサイトを参考にして下さい。
実際には、「住民基本台帳カード」を初めて使うときに内部に格納されている電子証明書の内容を確認したくらいで、インターネット出願する際にはほとんど使いませんでしたが、スタンダードな位置づけのソフトになると思うので必ずインストールして下さい。
住民基本台帳カードは、市役所や町役場、区役所の窓口に行けば、数百円で発行して貰えます。
追記(2016.03.08):住民基本台帳カードの有効期限終了後は、マイナンバー制度個人番号カードに順次切り替えが必要のようです。
この時、カード使用時に必要なPINコードを設定することになりますので、あらかじめ候補を決めてから、発行に行くことをお勧めします。(確か4桁の数字だったような気がします)
インターネット出願ソフトは特許庁の電子出願ソフトサポートサイトからダウンロードします。
1-2.インターネット出願ソフトのインストールと設定
必要なものが揃ったら、いよいよソフトを立ち上げます。
下の操作マニュアル「インストール環境設定編【windows版】」の4章が環境設定、5章が申請人設定になります。
予納台帳番号は登録時に使えるように申請しておいたほうが、後で申請するよりも楽だと思うので、申請しておくことをお勧めします。
実際には、よほど頻繁に出願しない限りあまり必要ありませんが。。。
マニュアル通りに一通り設定すれば、環境設定、申請人設定完了です。
申請人設定終了後、手数料払い込みに便利な電子現金納付の登録を行って下さい。(マニュアルp70)
その他、書類作成等については別途マニュアルがあるので参考にしてみて下さい。
1-3.特許願作成と出願
実際に出願する場合には、
1.特許願を作成する。
2.手数料の納付番号を請求する。
3.ペイジー等で手数料の払い込みをする。
4.特許願に納付番号を記入する。
5.電子出願する。
という流れになります。
1-3-1.特許願を作成する。
電子出願ソフトサポートサイトにひな形があるので、それに当てはめていく形で作成していきます。
「かんたん願書作成」というものもあるようなので、そちらを使うと簡単に作成できるのかもしれませんが、今回は使用しません。
ひな形はインターネットブラウザに対応している形式(HTML形式)になってるので、自分の場合は、パソコンに最初から入っている「メモ帳」でひな形を開いて、編集しました。
windowsの場合は、ファイルを右クリックし「プログラムから開く」、で「メモ帳」をクリックすれば開きます。
「メモ帳」で開くと、なにやら分からない英語や記号が書いてありますが、それを消してしまうとファイルの構造がおかしくなってしまい、特許庁へ送信する際のエラーの原因になってしまいますので、消さないようにしましょう。
また、全角文字を書くとエラーになってしまう場所もあると思うので、編集する時は、必ず文字がすでに書いてある場所の文字を消して、その上に新しい文字を記入していくようにしましょう。
特に全角スペースや改行は「メモ帳」で開いている時には、目立たずに見落としてしまうことになると思うので、不用意な入力はしないように気をつけて下さい。
また、図に関しては、同じフォルダ内に置いて、リンクを関連付けるような形になるので、ひな形を参考に作成してみて下さい。
図の大きさ等の規定は下のリンク先に記載があるので参考にして下さい。
なお、細かい部分の書き方については「特許願 書き方」キーワードでインターネット検索すると、様々な例が掲載されていますので、そちらを参考にするか、もしくは今回作成する特許案になるべく似ている公開済の特許願をJ-PlatPatを使って検索し、その書き方を参考にしてみて下さい。
1-3-2.手数料の納付番号を請求する。
インターネット出願ソフトを起動して、納付番号を請求します。
手数料の払い込みの際には、納付番号の他に、確認番号や収納機関番号も必要になるので、納付番号取得時によく確認し、メモをとっておいて下さい。
1-3-3.ペイジー等で手数料の払い込みをする。
自分の場合はペイジーに対応している金融機関のATMで払い込みをしています。
近所に郵便局があるので、そこで払い込みました。
納付番号の他に、確認番号や収納機関番号も必要になるので、インターネット出願ソフトの納付番号を確認できるウインドウでよく確認し、メモをとってから払い込みに行って下さい。
1-3-4.特許願に納付番号を記入する。
【手数料の表示】部分に下の絵をように、【納付番号】と記載し、その右側に番号を記載して下さい。
1-3-5.電子出願する。
下のリンクからアクセスできるマニュアルの「2.2オンライン出願の基本操作」を参考に操作して下さい。
特許願のファイルが正常かどうかチェックし、控えをプリントアウトします。
その後、特許庁へファイルを送信します。
一度、出願すると、内容を修正するのに手間が掛かるので、出願操作前にもう一度、誤りや記入ミス等が無いかよく確認して下さい。
以上で、インターネット出願ソフトにて特許出願することができると思います。
まだ、他にも様々な操作がありますが、それについてはまた次の機会にまとめようと思います。
個人で出願する場合、何かと分からない事が多いと思いますが、是非このページを参考にがんばってみて下さいね!
【おわりに】
この文章は、自分がこれまで調べた範囲の内容でまとめてありますので、抜けや誤り、ニュアンスの違い等があると思います。適宜、他の文献を参考にされて、補完・訂正して読んで頂ければと思います。この文章を参考にして行動される際には、自己の責任で行動して頂きたいと思います。この文章の誤りが原因で不利益を被られた場合でも、当サイトは責任を負いませんので、あらかじめご了承の上、閲覧下さい。
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